3rd.『FLOURISH』1995/06/25発売 (POLYSTAR CD:PSCR-5380 LP:PSJR-9107) (2005/01/26 last update)
1. | GARDEN |
2. | FLOWER CHILD -0113- |
3. | MAYBE TRUE (RON SAINT GERMAIN REMIX) |
4. | I SAW THE LIGHT -KALEIDOSCOPE WORLD- |
5. | STEP TO FAR |
6. | TRUST ME |
7. | DANCE TO GOD |
8. | CHEEKY |
9. | LET ME BE |
10. | HERSEE'S CHOCOLATE -BRASSED REMIX- |
11. | NERO |
オリジナルアルバムとしてはラスト作品。アナログ盤も発売された。 CD初回特典:グッドフォトグラフアンドバッドグラフィカルブックレット付きパッケージ(=小冊子写真集付きパッケージ) (タワーレコードでは他に予約特典としてオリジナルピンバッジ付) 赤色は車谷/青色は石田メインの楽曲です。
1.GARDEN 『FREAKS〜』ではアコースティックバージョンだった曲だがこのアルバムではエレクトリックギター で演奏された、混沌としたロックな曲になっている。スパイラル初のオール英語詞。 車「もともとはこっちのアレンジだったんですよ。ライブを想定して書いた曲なんで」 ギターのリフ:Smashing pumpkins“cherub rock” サビのメロディ:the beatles“The Continuing Story of Bungalow Bill” 2.FLOWER CHILD -0113- この曲にも「手」という表現がよく出てきてますね。 車「ダウナーなハイパーっていう感じ」 3.MAYBE TRUE (RON SAINT GERMAIN REMIX) スパイラル全体から見ると割合軽やかな曲&詞に感じられるこの曲だが、 「まぶしすぎて疲れる朝」「100m先の憂うつを打ち抜こう」とある所にやっぱり車谷の詞の特徴が よく現れているなーと思われる(爆) 出だし&間奏の軽快さは THE WONDER STUFF“caught in my shadow”が元ネタ “♪oh meybe true”のあたりは THE HOLLIES“It's you”より。 車「すごくストレートで突き抜けたっていう感じ」 石「アルバムに収録されている方はロン・セイント・ジャーマンがリミックスしてて、いろいろ細かい部分が違うんだよね」 4.I SAW THE LIGHT -KALEIDOSCOPE WORLD- 石田作詞・作曲だが車谷ボーカルという、 スパイラルの基本(作詞作曲した方がメインボーカルを取る。ただし1stは除く)から見ると例外的な曲。 タイトルのネタ元はトッド・ラングレンのアルバムだが曲の内容はbeatles。 石「ストリングスアレンジがスージー・カタヤマさんです。(中略)ポップミュージックとしては 非常に王道のストリングスを書く人で。そういう意味ではこの曲にうってつけだった」 5.STEP TO FAR 石田のアコースティックでロマンチックなドリーム魂大爆発な曲。 石「弦とアコースティック・ギターだけで。シンプルで、余計なものを取り除いた究極の形というか」 2005年、男性デュオバンド CHEMISTRY のアルバム『HOT CHEMISTRY』(SONY MUSIC CD:DFCL-1180 2005/01/26発売)にて この曲がメンバー堂珍嘉邦氏のソロ曲としてカヴァーされた。 田中茂昭氏(ケミストリーのプロデューサ)による楽曲解説 6.TRUST ME MAYBE TRUE(シングル)のカップリング曲だったこの曲もまた軽快なリズムの曲。 石「ブラスとピアノとファズギターという3つの楽器がケンカしてるような、とっちらかったナンバー」 ギターのリフは the rolling stones“satisfaction”より。 7.DANCE TO GOD 「これで踊れ!!」と存在するごときにライブで盛り上がった曲。 石田のささやくような官能的なボーカルもよいですね。 車「レコーディングの時、パーカッションのスティーブ江藤さんが暴れて大活躍してくれました。 電動ノコギリでドラム缶を切ったり、ガラクタを叩いたり」 石「ギュオーン、とか入ってる」 金属的なドラムがムーンライダーズの曲「工場と微笑」(アルバム『マニア・マニエラ』収録)に 似てると思うのは私だけでしょうか・・・。石田はライダーズ興味ないと思うけど。 8.CHEEKY 車谷が作り上げてきたスパイラルの詞の到達点。曲の切ないメロディーと共に泣かせます。 3rdアルバムにはほとんど失われているハーモニーの美しさ。ただただ名曲だとしか言えません。 見方を変えると、バイバイするのは女の子に対してではなくて、スパイラルにバイバイする決意を込めた 悲しみの曲なのでしょうか。(深読み) 曲の元ネタは millenium“the island”と big star“the ballad of el good” 車「楽曲的には王道のソフト・サイケ路線プラス我々のメロディーとハーモニーの融合っていう感じかな。 (中略)恋愛ソングといえば恋愛の歌かもしれない」 9.LET ME BE やっぱりタイトルの元ネタはビートルズなんでしょうか? 「すべてはZEROに行き着く」「Giga」「Nano」という石田の理系的思考=哲学的思考とつながる曲。 石「ホーンがバリバリ。(中略)で、これは時間をテーマにした、諸行無常の風が吹くという歌」 10.HERSEE'S CHOCOLATE -BRASSED REMIX- シングル曲にブラスとパーカッションを加えた曲。 余談ですが本物のハーシーチョコレートの綴りは「HERSHEY'S CHOCOLATE」と書きます。 曲の元ネタはfive thirty“13th descriple” メモ:「quick sand」…流砂、底なし沼 11.NERO この後の企画アルバムの新曲ではソロの曲が多いので、スパイラルとしては実質これがラスト曲です。 ノイズの嵐と短く綺麗にまとまった詞が大変心地よい曲です。 私は、曲の最後のあたりで雲間から光が射すような神聖な気分になります。 車「ドラムが入ってなくてノイズとアコギとシンセという構成で。ノイズといってもいわゆる ノイズではなくて、どしゃぶりの中でアコギを弾いているというイメージで音作りをした。 この曲は、僕の人間性と音楽とが今までの中でいちばん合致したかなー、っていう気がしてる」 曲の元ネタは my bloody varentine“loomer”
参考・引用文献:「GB」1995年7月号、『渋谷系元ネタディスクガイド』(1996/太田出版刊)
『FLOURISH』(PSJR-9107)アナログ盤ジャケット(表)(裏)
『FLOURISH』の思い出 発売日にレコ屋でふとのぞいた段ボール箱の中にアルバムがたくさん並んでいて 「スパイラルもビッグになったな……」と思いました。 初回特典が豪華だったことにもビックリしましたね。けっこうヘンな写真で(いろんな意味で)可笑しい写真集ですが…。 …しかしこの1年後には既に解散してるハメになるとは夢にも思いもしなかったよ;
■おまけ タワーレコード予約特典:オリジナルピンバッジ(拡大) タワーレコードでアルバム発売時に無料配布された「スパイラルガム」
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